緊急対談「リスクマネジメント視点での顧客コミュニケーションとは?」〜クレームの適切な初期対応でリスク軽減〜

古谷社長:
当社は、人材育成コンサルティングをはじめとする、組織戦略の設計、人事戦略制度の導入から企業・法人研修、CS向上研修などを提供する人財育成と人財活用をサポートする事業を展開しております。

古谷社長:
本年5月29日、参議院本会議において全会一致で消費者庁設置関連法案が可決され、今秋、消費者庁が誕生することが決定しました。
消費者サイドに軸足を置き、消費者の権利擁護の観点から、従来の縦割り行政の枠組みを超えた消費者行政の一元的司令塔機関としての中央省庁の誕生は、今後の行政の方向性だけでなく、我が国の法律及び法体系そのものをパラダイムシフトさせると同時に、将来的には日本の社会そのものを大きく変える節目となる歴史的な出来事であると私は認識しております。
 
まずはリスクマネジメント手法についてのポイントと流れをお聞かせいただけますか?

浦嶋:
2006年5月1日新会社法により商法が変わりました。1899年施行の商法、戦後の商法改正に次いで大きな経営改革であり、経営の”現代の「明治維新」”ともいえるだろうと私は考えています。
 
従来は国が様々な規制を設けて、その傘の下で経営をし、企業も個人も守られてきました。ところが国の借金が膨大に増えたため、小さな政府へ、そして規制緩和へと進み、企業や個人の活動の自由度が広がった、その一方で、その結果には自己責任を負うことになりました。
国が企業や個人を平等に守れない今、自分で傘をさし、自らを守らなければならない。つまりリスクマネジメントが必要になったのです。自己責任を達成するためには、企業・団体のルール遵守や情報開示が必要です。そこで、不正に対して厳しいルールを課すことが必要であり、自己責任を前提にした新会社法が設立されたわけです。
 
具体的に企業に求められていることを、新会社法の取締役の責任(法務省令)に沿って4つにまとめると、リスクマネジメント(内部統制)が中心にあることがわかります。
1. 自己責任…リスクマネジメント・「損失の危険を管理するための規定と体制」
2. 情報管理…「情報の保存および管理に関する体制」
3. コンプライアンス…「使用人の職務の執行が法令および定款に適合する体制」
4. 親会社・子会社…「企業集団の適正を確保する体制」

ところが、それでも不正・不祥事を隠蔽する企業があり、06年1月4日に独占禁止法が改正され日本で初めて司法取引が確立されました。そこで暴かれた企業の9割は倒産しています。だからこそ、企業を上げてリスクマネジメントに取り組む必要がでてきたのです。また、06年4月1日施行の公益通報者保護法によって、内部告発が増えています。

 
古谷社長:
この内部告発はここ数年多くなってきていますが、どんな方が多いのでしょうか?
浦嶋:
当社のリスクドック®(リスクコンサルティング)を行うと、企業内にあるリスクが明確になります。その際の分析手法の一つとして、記名式で会社への意見についてアンケートもとります。一例ですが、ある企業ではその結果、多くの不満や告発があがったのです。記名をしてまで会社に意見具申を伝えてくる人には3パターンいらっしゃいます。1つ目は自分の会社に良くなって欲しいという愛社精神、正義感。2つ目は社会的に許せないという正義感。3つ目は会社への怨みです。会社に怨みがある人は、公共機関にも伝えるケースが多いですね。
古谷社長:
なるほど。しかしながら、内部告発をしてもその人にとって良い結果になることは少ないのが現状でしたね。結果、会社を辞めざるを得ない。又、再就職に苦労したりなど、せっかく正義感から告発したのに国には守る手立てがなかったわけです。それを今後、消費者庁が設立されることで、より一層内部告発をする人が増えると企業にとっての危機管理はより重要になってきますね。
浦嶋:
いきなり消費者庁に内部告発されるわけですから、企業にとって怖い状況ですね。そこで私どもは、企業に2つの壁を作ることをお薦めしています。まず1点目は社内における内部通報制度を確立し、内部通報自体がその人の不利にならない社内体制を整備する。2点目は弁護士等外部への通報制度を確立し、そこで検討する。
この2つの制度を確立することで、公共機関への内部告発の多くを未然に防ぎ、自浄作用を発揮させることができるのです。
古谷社長:
なるほど。この社内における内部通報制度を導入することによって改善するべきところも明確になり、結果企業にとっても大きなメリットになりますね。お客様に対するクレーム対応も同じですが、クレームや意見具申にしっかり耳を傾け、向き合うことで商品開発に繋がったり、自社の欠点が明確にわかるわけですから、ぜひ多くの企業にこの制度を導入してもらいたいですね。とはいえ、どれくらいの会社がこのようにリスクマネジメントを前向きに捉えていらっしゃいますか?
浦嶋:
上場企業を中心に前向きに動き始めているのが現状です。
上場企業には、J-SOX法により内部統制(金融商品取引法に基づいた内部統制報告制度)、つまり、企業内のコンプライアンス(法令遵守)を徹底する体制整備への取り組みが求められています。また、大手企業では、CSR調達を基準にした部品・資材の調達先の選別にも動き出しています。調達先が不正や偽装をしないようにするため委託者は、委託する側を管理する必要があるからです。

具体的には、企業のコミットメントの説明責任、法律と顧客要求、リスク評価とリスク管理、その活動目標と実行計画、定期的な社員教育等をする必要があり、このリスクマネジメントができていない企業とは取引を停止する可能性があるのです。

このように制度が変わってきたことにより、企業側も対策は早く対応した方がという良い意識に変わってきました。この流れの中でリスクマネジメントが日本に浸透してきたのです。
ここ数年でルールが変わり、そのルールを理解し、適格に対応できない企業は淘汰されています。だからこそ今、企業経営の根本的改正をしなくてはいけないのです。

残れる企業と残れない企業は、リスクマネジメントをしっかりやっているか、情報開示をしっかりしているのかで大きく差がついているのです。

 
古谷社長
今回、消費者庁設立という事になりましたが、先生は消費者庁が始動しだすと、具体的に企業が何をどのようにすればいいというお考えでしょうか?
浦嶋:
私はこう思っているんです。
『消費者は「心」で動く』好きか嫌いかで動くと思います。
であるならば、消費者が嫌う事をしないという点です。
嘘をつく、隠すなどをせず、お客様のクレーム対応をきちんとするということですね。
古谷社長:
なるほど、今までの「CS」は企業側に軸足がおかれていたのかもしれませんね。消費者庁設立後は軸足をお客様におき、本当の「CS」を見直す事が必要だということですね。
浦嶋:
古谷さんがおっしゃったとおりですね。官をみるのではなく、消費者に向き合える、株主に向き合える、そして社会に向き合える。そんな経営が消費者から強く望まれているのだと思います。
古谷社長:
顧客コミュニケーションについてお話しを聞かせてください。また現場のスタッフがどのような対応をお客様から求められているのか等お聞かせください。
浦嶋:
まずはリスクとクライシスからスタートすると分かりやすいと思います。リスクというのは危険という意味で、事が発生する前の状態です。そしてクライシスというのは危機という意味で、事が発生した後のことです。この危機に対しての対応になれていないとどこまでミスが続くかわからないということです。
例えば火災が起きた場合、発見が3秒後か3分後か30分後かという点でいうと時間が経てば経つほど損害が大きくなります。
時間の経過とともに損害が拡大してしまいます。さらにどこまで拡大するのかがわからないのが危機です。どの時点で、どういうやり方でとめるのか。ダメージを出来るだけ少なくするのが危機管理という事です。
そしてこの事象を最初から発生させないようにするのがリスクマネジメントといえます。

とすると、クレーム対応部署がこの危機の入り口だという事です
。この入り口の段階で対応を間違えてしまうと大きい問題に発展してしまうということです。
早く情報を取り、早く問題を収めるための企業の部署というのがお客様対応窓口のような最前線にいるスタッフだといえますね。
古谷社長:
おっしゃる通りですね。とすると対応者のスキルは勿論のこと、そこから上がってきた情報を組織として早く受け止め対応策を講じるという事が必要ですね。そして企業内の体制がどのように整っているのかという事が問われ、強い組織体制が求められるということにつながるわけですね。
浦嶋:
その通りです。経営者側の教育体制を整えるということ、そして現場の対応力を強化し、最前線の対応を整備することで、危機発生をとどめる事が必要だということです。


株式会社日本アルマック
代表取締役
浦嶋 繁樹
経歴

シニアリスクコンサルタント®
秋田県出身。住友海上火災保険株式会社勤務の後、独立。その後、大和證券株式会社調査役等を兼務の後、平成10年株式会社日本アルマックを設立、代表取締役に就任。企業は『リスクを確実に取ることで発展できる』と提唱。リスクコンサルタントの草分け的存在。『ファイナンシャル&リスクマネジメント』をテーマに生・損保をはじめ、金融機関、企業、団体を対象としたセミナーの講師を務めるとともに、ファイナンシャル&リスクコンサルティング活動を展開する。
また、真に価値ある「リスクマネジャー」「リスクコンサルタント」の育成と、リスクマネジメントの普及のために、『NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会(旧:日本リスクコンサルタント協会)』の専務理事(現在:理事)として協会の運営に携わる。著書には「1社では生き残れない!保険業界アライアンス戦略のすすめ」東洋経済新報社、「保険営業マンよチャンスをつかめ!」東洋経済新報社がある他、リスクマネジメント関連の書籍、記事の監修等も豊富。

マネジメントサポート
グループ

代表取締役
古谷 治子氏

経歴

文京女子短期大学英文科卒業後、東京放送、中国新聞社で9年間、実務を経験。 大学・短大・専門学校等にて、「ビジネス行動学」「ビジネス秘書」の講師を勤める傍ら、心理学・カウンセリングを学び、教育体系のコンサルティングから、研修講師まで広く活躍。 1993年株式会社マネジメントサポートを設立、現状をふまえたカスタマイズを武器に多くの企業の問題解決を支援。CS概念を機軸にした業績アップ・活性化を目指す教育の浸透に貢献する。
信頼と実績を生む電話対応・マナー・CSクレーム対応の徹底トレーニング並びに店舗電話のCS能力検証診断、階層別教育、営業・販売折衝能力向上など実務スキルアップ研修 、コーチング、カウンセリング、ストレスマネジメント、EQ診断等、さまざまな手法によるモチベーション向上の手法が人気。すでに3000回を越える登壇において展開する「品格」「スキル」「モチベーション」の三位一体教育が高く評価され、インストラクター(指導者)養成講座、女性リーダー活性化研修に人気が集中。現在27作目となる書籍を執筆中。


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 共同開発!新・研修プログラムがスタート!


 
消費者主役時代の到来で激変する企業危機管理経営がますます、求められます!
そこで今回、両社にて研修プログラムを共同開発!
 
消費者のクレームを的確に捉え対処するスキルアップ及び、クライシスコミニュケーションを学び、
強い組織構築を
目指します。


企業の緊急リスクマネジメント対策
  「顧客コミュニケーション力のレベルアップ研修」
   〜CSクレーム初期対応とクライシスコミュニケーション入門〜

|    特徴・対象部門 |   研修プログラム・講師 |    お問合わせ・お申込み   |

【特徴・対象部門】


  各分野で好評!女性講師による、W研修プログラム
 

   ■特徴

    ・クレーム対応、クライシス・コミュニケーションの現場を知る、研修実績も豊富な講師による実践的な研修
    ・ロールプレイング主体の体感参画型研修スタイル
    ・常に自らが考えて行動し、これに対してどう自己評価をし、他者からの評価をどのように受け入れるか
     という、思考体験・行動体感学習の研修を確立しています。
 

 
   ■対象部門
     ・お客様対応部門、CS推進部門、カスタマーサービス部門、コールセンター、品質管理部門、
      広報部門、マーケティング部門、商品開発部門、営業企画部門等の、管理者、スタッフ、担当者

     ・新入社員研修、中堅研修等の研修担当者

 
 

   ■お時間、ご予算に応じて、2種類のプログラムをご用意。
     ※交通費、宿泊費は実費をご請求いたします。

     ・1日(6時間)研修 :630,000円(税込み)・・・・定員20名様まで 
       ◎CS事例スクリプト(無料)進呈
       ◎クライシスコミュニケーション演習

     ・半日(4時間)研修 :420,000円(税込み)・・・・定員30名様まで 
       ※上記、1日研修の◎2点の内容が含まれません。



  
 
 




【研修プログラム・講師】



  【T】クレームの初期対応と解決のポイント

      〜新CS体制構築に必要な対面及び電話対応法〜


  1.顧客満足時代におけるクレームの考え方

  2.クレームを言うお客様の心理
   ・お客様は正しいという考え方


  3.クレームを解決に導くプロセス
   @リレーションの構築
     ・クレーマーの初期心理を理解する
     ・初期対応をプラスに導くマナー行動
   Aフォーカシング
     ・お客様の抱える2種類の問題
     ・感情浄化のための限定付謝罪・共感法
   Bゴールの設定誘導
     ・お客様の納得感を引き出すアプローチ
     ・解決策を協力に導く説明の留意点

  4.事例研究
   ・ケース別に見るクレーム対応
   ・よくあるクレームへの解決策

  5.質疑応答、まとめ


 ※1日研修の場合は、 CS事例スクリプト(無料)進呈 


●講師

  
古谷 治子(ふるや はるこ)
潟}ネジメントサポート

代表取締役


文京女子短期大学英文科卒業後、東京放送、中国新聞社にて9年間実務を経験。その後、大学・短大・専門学校等で講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。
 
1993年、株式会社マネジメントサポート設立。
CS概念を軸に現状を踏まえたカスタマイズで企業の問題を解決、業績アップと組織活性化を支援する。登壇回数は3000回を超え、シンクタンクなどからの依頼は後を絶たない。マナー、クレームについての書籍やDVDも多数刊行。

※スケジュールの都合により、
  他の講師の場合もございます。

  【U】クライシスコミュニケーション入門

  1.クライシス・コミュニケーションとは
    ・リスク・コミュニケーションとの違い
    ・経営戦略上、CSR活動上の位置付け
    ・クレーム対応との違い

  2.今なぜクライシス・コミュニケーションか
    ・ステークホルダーの意識変化
    ・消費者が企業に求めるもの

  3.クライシス・コミュニケーションの事例紹介
    ・最近の事例−成功例と失敗例
    ・成功の秘訣、失敗の原因
    ・マスコミの非難の矛先

  4.クライシス発生時のマスコミ対応
    ・マスコミの力を知る
    ・企業不祥事、記者の見方
    ・クライシス、まず何をやるべきか
    ・不祥事発生時の記者対応注意点

  5.クライシス・コミュニケーションのPDCAサイクル 

  6.平時にできるクライシス・コミュニケーション対策
    ・メディアトレーニングの実施

  7.不祥事後の信用回復策
 
 8.実習(1日研修の場合のみプログラムに含まれます。)
   ・想定リスクに基づくポジション・ペーパーの作成   
   ・想定シナリオに基づく緊急記者会見体験
 


●講師
   

宇於崎 裕美 (うおざき ひろみ)
有限会社エンカツ社
代表取締役社長

横浜国立大学工学部安全工学科卒。
在学中に甲種火薬類取扱保安責任者資格取得。
NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会認定 シニアリスクコンサルタント®。
失敗学会会員。
総合安全工学研究所参与。
総務省消防庁消防大学校講師。

PRコンサルティング会社勤務等ののち、1997年エンカツ社を設立。
国内外の企業、官庁、大学を対象に、広報、マーケティング、クライシス・コミュニケーションに関するコンサルテーション、研修、メディアトレーニングを実施。
工学部出身であるため、メーカーに対する研修も多数。

 

 


   

【お問合わせ・お申込み】


  ■どんなことでも、お気軽に、お問い合わせください。



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    株式会社日本アルマック 教育事業部
    TEL 03-3288-2755
 

   

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